Lempicka

Bar Lempicka

Shitennoji,osaka


骨董とお酒を愛し、ポルトガルのタマラ・ド・レンピカという画家に影響を受ける、イラストレーターを女性オーナー(店主)とするワインバーの提案。立地は、月に一度骨董祭の行なわれる四天王寺の参道と、谷町筋という近代的な大通りの両方に面していることを特色とする。都市のインフラと古くからある参道に挟まれるかたちで存在するこの場所は、西洋の画家やホテルのような空間と同時に東洋の骨董品を好むオーナーの趣向と、見事に合致している。その為出入り口は、それぞれ異なった特色を持つ2つの通り双方に設け、内部空間にそれらを繋ぐ役割を担わせている。

この壁一面に貼られた銅版は、装飾的役割だけでなく、カウンター全景を映しこみ、訪れる人と店主との作り出す時間を、柔らかく映し出された姿によって店主に伝える役目を果たしている。そうする事でカウンター内部の内に向かう思考を空間全体に広げ、空間と店主、そこに訪れる人たちが、融合した空間を作り出すことを狙っている。

全体の素材として、銅版、玉砂利の壁、ベルベットなどの西洋と東洋の素材を対峙させつつ再構成することで、この敷地自身の置かれる環境を更新してつくりだすことを試みている。

専有面積 31.68㎡ 有効高さ 2.82m


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